国際交流

 昨今、日本の研究機関における国際的プレゼンスの低下(大学ランキングの低下や論文数の減少)や若手研究者の海外進出の減少、情報発信力の低下などが指摘されています。このような状況下において、世界の一流の研究に伍していけるだけの研究水準を維持するためには、多様性に富む国内外の研究者・学生が参画し、互いに切磋琢磨しながら研究に取り組む環境を整えることが不可欠であるとの観点から、定量研では他機関との学際交流、パートナーシップを重要視しています。



海外拠点UTokyo-KI Linkの設置

定量研の白髭教授とKIのBjorkegren教授の20年にわたる研究交流が端緒となり東京大学とスウェーデン カロリンスカ研究所との間に国際交流協定が締結されました。協定に基づき、国際協創プログラムLINK(UTokyo-KI Link for Innovative Networks and Knowledge)」が2023年春に始動し、国際協創拠点がストックホルムに設置されました。

本拠点は、日本-欧州間での交流を通し、若手人材の育成や共同研究による新たな研究分野の推進や技術開発、さらには起業支援等のハブとして機能し、高い独創性と卓越性を有する世界最高水準の先端的研究・教育を推進することを目指します。

現在、東京大学定量生命科学研究所(東京都文京区)およびカロリンスカ研究所(ストックホルム)に互いの研究室が設置され、常駐職員が配置されています。

IFOMとの研究交流

イタリアの分子腫瘍学財団研究所(IFOM ETS – The AIRC Institute of Molecular Oncology: IFOM)は小規模ながら、がん研究、染色体研究に特化した研究所であり、基礎研究を重視しつつも創薬、臨床研究までカバーした研究を展開しています。所属研究者や学生の国際化も進んでおり、特にアジアを中心として共同運営ラボを展開するなど国際交流に力を入れています。研究領域については定量研との共通項も多く、技術連携や交流を通じたがん治療・染色体研究の促進、双方向の研究者派遣を通じた国際共同研究や学生交流の促進、さらにはIFOM-IQB共同運営研究室の創設を目標に交流を進めています。

【活動状況】

 2022年10月 IFOM-IQB Scientific Seminarを開催

 2023年3月 Scientific discussion at IQB

海外機関との共同研究

定量研では、世界各地の大学や民間企業等と積極的に共同研究を行なっております。

件数等の詳細については、IQB Annual Reportをご覧ください。

(2020年度における定量研の共同研究実施状況)