研究倫理推進室

定量研では戦略的・効率的に研究活動を推進し、研究所の透明性・独自性・多様性・国際性を実現すべく、研究倫理、研究推進、環境安全対策、動物実験管理、RI管理、情報管理などの役割を統括する研究倫理推進室を設置しています。



研究倫理部門

研究公正の推進を目的に、研究不正通報・相談窓口の運営や不正防止計画の策定、研究倫理セミナーをはじめとする全構成員対象の教育活動などを行います。

また、論文データ保存や不正防止のため、論文スキャン・データ登録システム「MOD (Manuscript scan & Original data Deposition)システム」を構築・運用しています。

研究推進部門

研究活動の推進や、独創性、先進性、国際性を兼ね備えた研究所実現を目指し、外部資金獲得支援や研究環境の整備・調整、国際協定の締結、アドバイザリーカウンシル(外部委員会)の運営、広報活動などを行っています。

関連ページ:

環境安全衛生部門

東京大学環境安全本部との連携のもと、定量研内の安全衛生管理全般を遂行し、研究に関連する法規の遵守状況を監督しています。

活動内容は、化学物質・高圧ガス・機器・作業・作業環境の管理、安全衛生教育、安全情報の提供、事故防止、巡視・点検・その報告と記録管理、事故対応と事故報告、各種届出など多岐に亘ります。このため、随時所内に情報を発信する他、所や研究室に調査を行い、必要な報告、対応、指導を行っています。また、研究室の求めに応じて助言、試薬や実験廃棄物の排出、安全対策などを広く行っています。

動物実験管理部門

動物舎を運営し、所内の動物実験を管轄しています。

RI管理部門

放射性同位元素(RI)は、生命科学の研究においてトレーサーとして非常に有用なツールとなっています。しかし、その取り扱いは、利用者と公共の安全の確保する上で、放射線障害防止等の法律による様々な管理や制限が設けられています。そのため、本部門では、定量研所属の研究者がRIや放射線を使用した研究が安全にかつ適正に遂行できるように、安全管理体制を整え、その運営を行います。

情報管理部門

定量研における情報セキュリティやネットワーク接続、コンピューターシステムに関すること等を管轄しています。

科学技術と倫理研究分野

池上彰 客員教授

現代社会においては研究をめぐる倫理が問われる事態が相次いでいます。また、世界各地で研究に対する政治的な圧力も起きています。我々は常に社会と科学の関係、科学者のあり方について考える必要があります。しかし、理系の専門家ばかりが集まった研究所では、どうしても視野狭窄に陥りがちで、科学史を社会との関係で読み解く、視野狭窄に警鐘を鳴らす、そのような存在が研究所に必要であるとの思いから、「科学技術と倫理研究分野」を設置いたしました。

研究所にとっては常に社会と科学の関係性を考えつつ歩んでいくことが活力になると考えています。古今東西、科学研究には、政治的圧力や研究者の嫉妬・虚栄心がつきものです。それが倫理にもとるものになってはいけません。研究所を生き生きと生存させると同時に、歴史に範を求めることで、これからの研究を支える若者たちに歴史の教訓を伝えていけることを目指しています。