東京大学
分子細胞生物学研究所・細胞形成研究分野
Last Updated; January 12, 2010 サイトマップ 研究概要 English
研究室紹介 研究内容 学会研究発表 各誌発表論文 受験案内 修了後の進路 メンバー紹介 HP管理人
教授の素顔 関連LinK よくある質問 ゼミ予定(PDF) アクセス アンケート うらない? アルバム

予定とお知らせ  
2010年 3月;徳田教授定年退職
記念会のご案内

2010年 2月;スキー合宿(岩手)

アルバムの更新 
2009年 9月;研究室旅行(群馬)
2009年 9月;ニュージーランドの春
2009年 2月;スキー合宿(岩手)
2008年11月;科研費特定領域「タン
パク質の社会」班会議(沖縄)


その他の更新  
2010年 1月;ゼミの予定(PDF)
2010年 1月;西山賢一氏が、岩手大学
農学部附属寒冷バイオフロンティア
研究センター
に異動しました。
2009年12月;論文発表

H21年度科研費採択 
特定領域研究「大腸菌エンベロープ
形成機構の解明」
基盤研究(B)「細菌リポ蛋白質を選別
し膜局在化を司るシステムの分子メカニ
ズム」
基盤研究(C)
若手研究(B)

連絡先   詳しくはこちら
〒113-0032東京都文京区弥生1-1-1
TEL 03-5841-7830 〜 7832
FAX 03-5841-8464


構成メンバー 
教授/徳田 元
准教授/西山賢一
助教/成田新一郎
技術職員/横田直子
職員/石原理加
職員/佐藤理佳
時間雇用職員/小枝勝代
大学院生(博士・修士課程)


  共同・協力研究者 
三木邦夫 教授
  京都大学大学院理学研究科
松山伸一 教授
  立教大学理学部生命理学科
垰和之 助教
  東京大学アイソトープ総合センター
竹田一旗 講師
  京都大学大学院理学研究科
 

研究概要 
 遺伝情報発現の基本的流れを示す分子生物学のセントラルドグマによれば、DNAの遺伝情報はmRNAに転写され、リボゾームでタンパク質に翻訳されることになっている。しかし、リボゾームで合成されるのは単なるポリペプチド鎖であり、これがタンパク質として機能するためには、細胞内外の特定の場所に運ばれることが必要である。細胞には種々の膜が存在しているので、多くのポリペプチド鎖は膜に組み込まれたり、目的地に到達するために膜を透過したりする。

 このようにタンパク質の膜透過、膜局在化は、遺伝子発現の最終段階と位置づけることができ、あらゆる生物にみられる基本的現象であるため、私達を含めて世界中の研究者の興味をひき、その分子機構の解明にむけて精力的な研究がなされている。

 私達の研究室は、生体膜の構造と機能および生合成機構の研究に関して、長い歴史を持っている。この基礎の上に立って、タンパク質の膜透過、膜局在化機構、およびこれらに関わるバイオエナジェティクスの解明を研究室一丸となって推進してきている。

 私達が研究材料として大腸菌を用いているのは、分子生物学、生化学、および分子遺伝学的手法を最大限に駆使してより精度の高い研究を行うためである。

 これまでに私達があげてきた数々の先駆的業績や、新しく生み出してきた概念は、国際的に高い評価を受けている。

 現在のメインテーマは、脂質で修飾されたリポ蛋白質を内膜(細胞質膜)と外膜(図1)に選別して局在化する機構である。内膜を通過し成熟体となったリポ蛋白質(図2)がどういうメカニズムで外膜に局在化するかは、長い間不明であった。

 本研究室では、リポ蛋白質の選別シグナルに依存して、外膜特異的リポ蛋白質のみを内膜から遊離させるLolCDE複合体、遊離したリポ蛋白質を結合し外膜に運ぶ分子シャペロンLolA、および外膜に存在するリポ蛋白質受容体LolBを発見し、リポ蛋白質膜局在化機構の全体像をはじめて明らかにした(図3)。LolAとLolB はアミノ酸配列の相同性は低いが、三次構造は極めてよく似ている(図4)。ABC トランスポーターファミリーに属するLolCDE 複合体は、これまでに知られていなかったユニークな反応を触媒する。これらの成果により、リポ蛋白質局在化の分子機構が明らかになろうとしている。

 外膜には内膜と同じ種類のリン脂質が存在するが、合成された後外膜に運ばれる機構はまだ明らかになっていない。また、内膜を貫通する蛋白質がSec 因子で構成された装置に挿入され、その後脂質二重層に移行して特定の配向性をとるまでの機構には不明の部分が多く残っている。これらの機構も明らかにすることにより、大腸菌の細胞表層構造が形成される機構の全容を解明することを目指している。

研究内容を、更に詳しく知りたい方は、こちら。



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