Collabration

共同研究について

 我々の研究室では、東工大の伊藤研究室とともにゲノムワイドなタンパク結合プロファイル解析(ChIP-chipおよびChIP-seq解析)に関して早くからパイオニア的な研究を展開し、またその甲斐もあって国際共同研究を数多く展開してきました(図1および文献参照)。



図1 Chip-seq法の概略



 研究所の援助の元に、技術移転も含め未だに国内外の20を超える研究機関、大学と共同研究を行い、学生、ポスドクを短期、長期にわたり受け入れています。当初は出芽酵母中心であった共同研究も今では生物種も多様になり、酵母と同じくらいの比重でヒト、マウスの検体数も増えました。また、時代を反映し2009年頃から顕著にDNAチップを基盤とした共同研究は減り、次世代シークエンサーを中心とした共同研究が増えました(図2、図3)。


図2 主たる共同研究先




chip-chipの検体数




chip-seqの検体数



図3 年度ごとに解析した検体数



 その中身もChIPに限らず、SNP、RNA-seqと多岐にわたっており、多くの場合、共同研究では実験生物学的解析から生物情報学的解析にいたるまでを行っています。次世代シークエンサーの普及により、ゲノム学的解析は多くの人にとって身近になる一方、情報学的解析は未だ敷居が高いようです。こういう問題点も国内外で解析のノウハウを迅速に共有しながら乗り越えて行こうとしています。


図4  お世話になった生物種