膜受容体への基質結合により細胞内のカスケードが活性化するプロセスを構造から理解したい。当面の対象は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体に代表される1回膜貫通型の受容体である。細胞外基質結合ドメインの構造解析には、基質有り無しともに成功しているが、当然、全長構造が必要である。受容体・基質複合体の構造解析は直ちに創薬にも繋がるわけで、実際ANPやBNPは薬そのものとして巨大な市場を持つ。
4.膜受容体の膜シグナル伝達機構の構造的解明