IQB Handbook
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51IQB / INSTITUTE FOR QUANTITATIVE BIOSCIENCES卓越した独自性の高い研究を支えるべく「質の高い研究基盤の形成」を目指し、豊かな研究環境を整えています。最先端で高度な研究設備を備えた中央実験室を設置し、研究者間の設備共有や技術職員によるサポートなど運営面にも力を投じ、研究活動の効率化を図っています。また、ICTの活用により情報共有を円滑化し、省エネやペーパーレス化などの社会課題の解決にも取り組み、時代性や環境に配慮した研究所運営を実践しています。また、同時に、研究環境の安全性を高めるべく、民間企業と共同でIQB独自のセキュリティシステム開発を進めております。最先端で高度な研究設備を備えた中央実験室A central laboratory powered bycutting-edge technologies中央実験室が支える卓越した研究環境とICTを活用した研究所のスマート化Excellent research environment supported by a central lab and social equality and a smarter institute質量分析装置光ピンセット / C-trap中央実験室は、可視化技術、ゲノム解析技術、質量分析技術、実験動物の管理などの基盤技術を中央化し、大型研究機器を研究所全体で管理・利用することにより、研究活動の効率化及び高度化を図ることを目的として設置されました。幅広い専門領域の技術職員が在籍しており、構成員に対し、様々なサービス・新規技術の提供や手厚いサポートを行える体制が整えられております。さらに、共同研究者や企業を対象としたセミナーも定期的に開催し、最新技術や応用研究の紹介などが行われています。シークエンス室には計4台の次世代シークエンサーと、1台の一細胞解析装置を配置し、学内他部局との連携のもと、ゲノムやエピゲノム情報、ゲノム高次構造情報の解析を行なっています。また、一分子観察用光ピンセット顕微鏡(c-trap)やクライオ電顕も2020年度中に設置され、最先端の機器を所内外の研究者に提供できる、国内でも唯一無二と言って良い環境を実現しています。細胞解析室には細胞分画装置、細胞培養装置、DeltaVision顕微鏡、クリオスタットなどを設置しています。質量分析およびプロテオーム解析室においては、液体クロマトグラフィ・二段階質量分析法(LC-MS/MS)によるプロテオーム解析を行っています。いわゆる定性解析だけでなく、安定同位体標識による定量解析や化学的架橋法を組み合わせた構造解析など、挑戦的な技術を含んだ様々なタンパク質解析を展開しています。さらにバイオインフォマティクスに特化した高性能計算機を保有し、最先端の解析アプリケーションを開発、導入するなど、独自の解析パイプラインを共有化することでWetからDryまで幅広く網羅した解析が可能な体制を整えました。また、クリーンレベルの異なる3タイプの動物実験飼育・処置施設を有し、ユーザーの研究内容やニーズに応じた環境での実験を可能にしています。

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