研究分野の概略

バイオインフォマティクスの急速な発展を背景に、生命現象を俯瞰的な視点から捉えなおすことで、その背後にある新たな概念や法則性を解明することを目指し、自由な発想に基づいた分野横断的な研究を進めています。

研究内容の紹介

私たちの研究室では、特定の生物や個別の問題にフォーカスした従来の生物学から、俯瞰的なデータサイエンスへと変貌する生物学への大きな流れに注目しています。そして、バイオインフォマティクス、理論・数理、実験、フィールドサンプリング、また他分野の技術や手法も含めたあらゆるアプローチを先入観なく取り入れつつ、以下の5つの本質的な問いに挑むことをミッションとしています。

(1)生命システム・ゲノム進化学
極めて精巧で複雑な生命システムはどうして進化できたのか?

(2)エコシステム戦略学
生態系はどうして今の姿で安定に維持されているのか?

(3)機能未知遺伝子学・DNA配列空間学
40億年の生命の歴史はどのような未知の遺伝子機能を進化させたのか?

(4)対偶遺伝学・多次元オーミクス
ビッグデータから未知の遺伝子機能に迫るための方法論は?

(5)遺伝子誕生学
この広い地球上で遺伝子は今どれだけ生まれているのか?

特に関連する研究分野・研究領域は、以下の通りです。
【バイオインフォマティクス】特に進化情報学・生態情報学分野
【進化学】特にゲノム進化学・生命システム進化学分野
【微生物生態学・ゲノム微生物学・環境DNA学】特に微生物ダークマター・非モデル生物・メタゲノム・データベース分野

最近の研究成果

論文一覧

  1. Sriswasdi, Yang, and Iwasaki. Generalist species drive microbial dispersion and evolution. Nature Communications, 8, 1162. (2017)
岩崎 渉 教授
Wataru Iwasaki
博士(科学)
大学院新領域創成科学研究科、大学院理学系研究科